結婚式で着用する礼服とは?結婚式にふさわしい礼服の種類、マナーを解説

24.05.09

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結婚式で着用する礼服とは?結婚式にふさわしい礼服の種類、マナーを解説

友人や職場の部下から結婚式に招かれた場合、当日の服装をどうすれば良いかで迷う人も多いのではないのでしょうか。そこで、今回は結婚式で着用する礼服とその選び方について詳しく解説します。礼服を着用する際のポイントや一般的な冠婚葬祭時のマナーも紹介します。

1.結婚式の参列で着用する礼服とは?

礼服とはスーツの一種で、冠婚葬祭などの格式あるシーンで着用されます。それぞれの場面での礼服の定義は以下のとおりです。


    • 成人式やお宮参りなどの祝い事です。新たなステージに進む際の祝福を受けるため、華やかな装いが求められます。

    • 結婚式や披露宴などの婚礼式です。祝福の気持ちを表現するため、清楚で格式ある装いが求められます。

    • お通夜や葬式などの法事全般です。故人への最後の敬意を表すため、落ち着いた色味と厳格な装いが必要です。

    • イベントや式典、祭典などです。参加者全員の統一感を出す装いが求められます。

これらの格式あるシーンで着用することから、礼服は「フォーマルウェア」とも呼ばれ、黒色のものは「ブラックフォーマル」ともいいます。なお、結婚式に招待されたゲストが着る礼服には、ある程度のルールが存在します。

主役が「正礼装」の場合、ゲストは「準礼装」または「略礼装」が基本です。「準礼装」は格式が高めで、結婚式に主賓で出席する場合に着用します。「略礼装」は結婚式の招待客が着用するもっとも一般的な礼服です。

2.結婚式で着用できる礼服の種類

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結婚式で着用する礼服には出席する立場や着用する時間帯で違いがあるのをご存じでしょうか。こうした礼服の「違い」を理解することで、礼服の購入時やレンタルの際も安心できます。ここでは、結婚式で着用できる礼服の種類を紹介します。

2-1.正礼服:格式がもっとも高い

正礼装は結婚式や披露宴といった公式な場で着用する、もっとも格式の高い装いです。正礼装は「モーニングコート」や「燕尾服」、「タキシード」などがあります。これらの服装は異なる特徴と用途があり、それぞれの場面に合わせて適切な選択が求められます。

モーニング

モーニングとは正礼装の中でも一番格式のある衣装です。昼間の結婚式や式典で、新郎や主賓が着用します。また、葬式では喪主などの主催者側がこの装いを身につけます。モーニングは年配者が着用するイメージが強いですが、堅苦しいイメージに反してどの年代でも着用できる点は大きな魅力です。

モーニングのジャケットのフロント部分はカットされ、ボタンは1つ仕様です。また、パンツはグレーとブラックのストライプで、これはモーニングの伝統的な配色を反映しています。さらに、ワイシャツはフォーマルなシーンで定番のウイングカラーを着用します。足元はフォーマルなストレートチップやプレーントゥの革靴が一般的です。

燕尾服

モーニングが昼間の正礼装であるのに対し、燕尾服は夜の正礼装です。夜に行われる結婚式や晩餐会、舞踏会など、格式の高いシーンで着用されます。オーケストラの指揮者や演奏者、オペラ歌手といった華やかな舞台に出演する人々も「燕尾服」を着用します。

燕尾服の特徴は背中側に尻尾(テイル)と呼ばれる部分がある点です。これはジャケットの裾が2つに分かれ、燕の尾羽根に似ていることからこの名がつきました。内側にはホワイトベストを着用し、ホワイトの蝶ネクタイを結ぶのが基本的なスタイルです。

タキシード

タキシードは夕方以降の結婚式やパーティーに着用するフォーマルな装いです。招待状に「ブラックタイ」の指定がある場合はタキシードを選ぶと良いでしょう。タキシードの特徴的なデザインとしては衿の形です。

一つは先が尖っているピークラペルという形、もう一つは丸い形のショールカラーという形です。どちらの衿形もフォーマルな雰囲気を醸し出し、結婚式やパーティーに適した装いを演出します。また、ネクタイは基本的に黒の蝶ネクタイが適しています。

シンプルながらも上品なアクセサリーは服装全体のコーディネートバランスを保つだけでなく、着用者の品格を引き立てます。このように、タキシードはデザインだけでなく、着用する場面やディテールまで、すべてが一体となって格式高さを表現しています。

ディレクタースーツ

ディレクタースーツはモーニングコートを一般的なジャケットと同じ丈と形に置き換えたものです。その特徴から、イギリスでは「ショートモーニング」とも呼ばれています。特徴として、上着は黒色でパンツは縦縞のコールパンツが一般的です。

続いて、ベストは黒色またはグレーが基本で、上着との調和を保ちつつ、全体のフォーマル感を高めています。

ネクタイはシルバーやグレー、またはモーニングネクタイもおすすめです。これらの色とデザインはディレクタースーツの全体的な印象をより高級でフォーマルなものに仕上げます。このように、さまざまな場面で活躍するディレクタースーツは多機能性とエレガントさから高い評価を得ています。

ブラックスーツ

その名のとおり、主に冠婚葬祭など、フォーマルな場面で着用される「黒いスーツ」を指します。しかし、このブラックスーツという言葉はすべての黒いスーツに該当するため、必ずしも礼服だけではありません。

ビジネスの場で着用されるブラックスーツと礼服としてのブラックスーツとでは以下の特徴の違いがあります。



ブラックスーツ種類 色合い 光沢 見た目
礼服用 漆黒

光沢なし
(艶消し)

少しゆったりとした仕上がり
ビジネス用 黒色 光沢あり 細身タイプからゆったりタイプまでさまざま

このように、同じ「ブラックスーツ」と一言で表現しても、色合いや光沢、用途などにより大きな違いがあります。ブラックスーツを購入する際は着用する場面に適したスーツ選びが大切です。

2-2.略礼装:二次会やパーティーにも使える

略礼装とは冠婚葬祭での出席を想定した礼服で、一番格式が低いものです。しかし、「格式が低い」といっても、カジュアルということではありません。あくまでも、正式な場以外でも適用できる柔軟性を表しています。なお、略礼装には主に「ダークスーツ」が用いられますが、以下で詳しく解説します。

ダークスーツ

略礼装として着用するダークスーツは深い色合いでフォーマルな印象になります。そのため、ネクタイやベスト、ポケットチーフなどを用いて華やかさを演出する工夫も必要です。織りの細かいシルクのネクタイや上品な色合いのベストを選び、ポケットチーフはネクタイと同系色でまとめると良いでしょう。

3.結婚式の参列で着用するべき礼服の選び方

結婚式に参加するときは慎重に礼服を選びましょう。単にマナーを守るだけでなく、自身の品格や人間性を表現する一部となるからです。そのため、以下では結婚式で着用する礼服の選び方について具体的に解説します。

3-1.長期着用できる素材を選ぶ

社会人として働いていると、結婚式へ招待される機会も増えていきます。したがって、礼服は一度購入すると長い期間着用することになるでしょう。

このように、着用回数や買い替える頻度を考慮すると、長い期間着用できる品質の良い礼服がおすすめです。高品質な礼服は長期間の着用ができるだけでなく、買い替え頻度も減らせるため、経済的にもメリットがあります。

3-2.程よくゆとりのあるサイズがおすすめ

人間の体型は年齢とともに変化するため、礼服を選ぶときは現在のサイズではなく、少しゆとりのあるものを選びましょう。体型に変化があった場合でも安心して着用できます。

コナカ・フタタのスタッフにスーツや礼服のサイズはもちろんのこと、体型も含めて相談してみてください。

3-3.オールシーズン対応可能なものを選ぶ

一年を通じて着用できるオールシーズン仕様の礼服はいつでも着用できますが、近頃は各シーズンに合わせた礼服が登場しています。夏場の暑い時期では通気性が良かったり薄手の生地であったり、体感が涼しくなる素材のものをおすすめします。

3-4.流行に左右されないデザインがおすすめ

結婚式で着用する礼服は頻繁に買い替えるものではありません。そのため、流行に左右されるデザインは避け、長期間にわたり愛用できるデザインを選びましょう。

3-5.スラックスのウエストサイズ調整ができると便利

人間の体型は年齢とともに変化します。昔購入したスーツが数年後にはウエストがきつくなる、といった事態が発生することもあるでしょう。そのようなときに便利な機能が「アジャスター機能」です。

アジャスターとはスラックスのウエストに取りつけられたサイズを調整するアイテムで、ウエストのサイズを調整できます。この機能を利用すると多少の体型の変化には柔軟に対応し、常に適切なフィット感が保てます。将来、体型の変化が不安な人はアジャスター機能つきの礼服をおすすめします。

4.結婚式で礼服を着用する際のポイント・マナー

結婚式で礼服を着る際はいくつかのポイントとマナーを理解しておきましょう。以下では結婚式で礼服を着用する際のポイントとマナーを紹介します。

4-1.胸元にポケットチーフを挿す

ポケットチーフは自身の上品さを引き立てるとともに、ゲストとしての感謝の意を表す大切なアイテムです。素材はリネンやシルクなど多種多様で、それぞれが異なる印象になります。リネンの光沢感は控えめですが、格式の高さを強調できます。一方、シルクはその光沢感で華やかさを引き立てることでしょう。

以上の点から、ポケットチーフはゲストとしての感謝を表現するだけでなく、自身の礼服をより一層引き立てる重要なアイテムといえます。

4-2.カフリンクスで華やかさを出す

カフリンクスはワイシャツの袖口を留めるもので、日本では「カフスボタン」と呼ばれます。スウィヴル式やチェーン式、モチーフ式、紐式など、種類も豊富です。これらは異なる特性と魅力を持っているため、場面によって選ぶカフリンクスを変えるとオシャレさを演出できます。

注意点として、カフリンクスが使用できるワイシャツ(袖口)と使用できないものがあるため、カフリンクスの使用前に必ず確認してください。

4-3.ベルト、シューズはシンプルなものを選ぶ

礼服に合わせるベルトやシューズはシンプルなデザインがおすすめです。革製のアイテムはその質感と光沢が高級感を引き立て、フォーマルな場にふさわしい雰囲気を作り出します。

まとめ

本記事では結婚式に着用する礼服について解説しました。正礼装や準礼装といった礼服の種類や特徴から、結婚式にふさわしい礼服の選び方、礼服を引き立てるディテールやアクセサリーも紹介しています。

ポケットチーフやカフリンクス、シューズやベルトといったコーディネートアイテムの選択も大切です。今回の記事を参考に、結婚式に最適な礼服を選んでください。コーディネートに悩んだら、コナカ・フタタのスタッフにぜひ相談してください。

この記事を書いた人
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2004年に株式会社コナカに入社。2007年にコナカの店長として6年間勤務。その後茨城地区の複数店舗を統括するエリアマネージャーとして4年間勤務。2016年新規事業である「DIFFERENCE」のバイヤーとして商品本部に配属され、7年目を迎える。現在はレディースとメンズカジュアル関係のバイヤー業務を担当。実際のウェァリング調査を密に行い、市場の流れやお客様のニーズを察知することで次シーズンへの企画や生産に活かしています。また異業種や幅広い年齢層の方々とも積極的に交流する事を大事にしております。バイヤーの仕事は物を作ることも大切ですが、まずは販売スタッフに想いを届ける事が重要と考えています。