結婚式に着用する靴下にもルールやマナーがある、ということを知らない人は多いのではないでしょうか。せっかくフォーマルな場に相応しいスーツやシューズを選んでも、靴下選びを間違えると台無しになってしまいます。
本記事では、男性ゲストが結婚式で着用する靴下のマナーを解説するとともに、避けた方が良いデザインの靴下の特徴を紹介します。この記事を参考に、お祝いの席に相応しい靴下を選んでください。
結婚式では靴下にも正式なマナーがあります。靴下が見えることもあるため、足元にも気を使いましょう。ここでは、結婚式における男性の靴下のマナーを紹介します。
結婚式に履いていく靴下は、基本的にブラックやダークカラーを選ぶのがマナーです。靴下はパンツとシューズをつなぎ合わせる役割もあり、スーツの色がダークグレー、濃紺の場合は同じ色で合わせても問題ありません。
しかし、何色を選べばわからないときはブラックを選びましょう。ビジネス用にブラックの靴下を多く持っているという方もいるかもしれませんが、観光葬祭用のものを一足準備しておくことをおすすめします。
結婚式をはじめとした冠婚葬祭の場では、パンツと靴下の間から素肌が見えてしまわないようにしましょう。靴下は標準的なミドル丈を選びましょう。ミドル丈はふくらはぎまでの長さがある靴下でクルーソックスとも呼ばれます。ミドル丈の靴下を選ぶと、イスに座ったときにパンツの裾から素肌が見えてしまう心配がありません。しかし、靴下のずれ具合やパンツの丈によってはミドル丈の靴下でも素肌が見える可能性があります。その場合、ロング丈の靴下を選んでも問題ありません。ロング丈は膝下までの長さがある靴下でハイソックスとも呼ばれます。膝下までの長さであれば、素肌が見える心配はないでしょう。
結婚式に履く靴下の柄は無地が無難です。ただし、リブ編みや黒×ダークグレーといった、一見黒に見える柄や色の組み合わせの靴下は着用しても差し支えありません。また、無地に近いストライプ柄の着用でも問題ありません。ブランドものなど、ワンポイントが入っている靴下はできるだけ柄の小さなものが良いでしょう。フォーマル用の靴下として、白と黒のストライプ柄のものを見たことがある、という方もいるかもしれませんが、これはモーニング用の靴下です。結婚式の招待客が着用するものではないため、ご注意ください。
フォーマルな服装に合わせる靴下はシルク素材など光沢があるものがおすすめです。厚さは薄すぎず厚すぎない、最適なものを選びましょう。薄すぎる素材は素肌が透けてしまう可能性があるため、結婚式には向いていません。なお、結婚式は長時間シューズを履いているため、通気性の良い素材が適しています。アクリルやポリエステルのような通気性や吸水性が悪い素材の靴下は足が蒸れやすくなるため、注意しましょう。また、消臭機能のある素材の靴下はおすすめです。
続いて、結婚式で着用してはいけない靴下について解説します。足元まで気を抜かず、お祝いの席に相応しい装いで出席しましょう。
前述したとおり、冠婚葬祭の席でパンツとシューズの間から素肌が見えるのはNGです。丈がくるぶしくらいまでしかない短い丈の靴下はイスに座ったときに素肌が見えるため注意しましょう。同様の理由から、スニーカーソックスなどの丈の短い靴下も着用を控えましょう。丈が短い靴下は普段着などカジュアルな場で着用する靴下です。結婚式などのフォーマルな場面にはふさわしくないので気をつけましょう。また、ミドル丈の靴下でもイスに座ったら素肌が見えることがあります。結婚式用の靴下を購入したら、一度着用した状態でイスに座り、素肌が見えないかどうかチェックしておきましょう。
結婚式のゲストが白い靴下を着用するのはNGです。白やオフホワイトの靴下は新郎が身につけるもので、ゲストが着用するべき色ではありません。基本的に結婚式のゲストは黒やダークグレーなどの礼服を着用します。そこに白い靴下を合わせると、足元がかえって目立ちます。ただし、例外として、子どもや学生が白い靴下を着用して結婚式に出席することは問題ありません。
オシャレは足元から、と言って、気合いを入れて原色など派手な色合いや柄の靴下を着用するのも控えましょう。受けを狙ってキャラクターもののポップな靴下を履くのもNGです。ただし、2次会やカジュアルなウェディングパーティーに出席する場合は、派手な靴下でも問題ありません。
寒い時期にはどうしても厚手の靴下を着用したくなってしまいます。ただ、結婚式に出席する際の靴下はスーツに合わせたすっきりとした素材のものを履くのが礼儀です。厚手のスポーツソックスや、モコモコした毛糸素材の靴下は避けましょう。
結婚式に出席する前にスーツやシューズのチェックをするように、靴下の事前チェックも忘れないでください。ここでは、靴下をチェックする際のポイントをご紹介します。
ミドル丈の靴下は歩行中に落ちてくることがあります。気づかないうちにずり落ちて靴下が足首部分まで下がっていたり、シワが寄ってたるんだ状態になったりしてしまうと見た目が良くありません。また、パンツの裾から素肌が見えてしまわないように注意しましょう。ミドル丈の靴下を履く予定の方は履き口が緩んでいないかどうか、しっかりチェックしておきましょう。ずり落ちが心配な方はロング丈の靴下を選ぶと、ずり落ちて足首が見える心配がありません。
たとえ、色や丈がマナーに沿った靴下だとしても、汚れや破れがあれば清潔感が損なわれてしまいます。また、糸のほつれや色あせがあるもの、くたびれた靴下もフォーマルな場での使用は控えましょう。神前式や和室で行われる披露宴ではシューズを脱いで出席することもあるため、靴下に汚れや毛玉などがないか事前にチェックしておきましょう。意外に自分で気づきにくいのが破れです。踵に穴が開いていると、座ったり歩いたりした際に目立ってしまいます。小さな穴も見逃さないように、細部まで確認しておいてください。結婚式用の靴下は都度新しいものを購入することも良いでしょう。清潔感のある真新しい靴下で出席して、お祝いの気持ちを表現するのもおすすめです。
前述したとおり、カジュアルな2次会の場では靴下のマナーも変わります。親しい友人を集めた2次会では遊び心がある靴下でオシャレを楽しんでも問題ないでしょう。あえてカラフルな色や、派手な柄の靴下で個性を演出しても楽しいでしょう。たとえば、スーツと同系色の靴下を選んだとしても、ボーダーやドット柄などを選ぶとグンとオシャレな印象になります。ネクタイやポケットチーフの色と合わせるのもよいでしょう。ダークカラーのスーツの差し色として、ネオンカラーやビタミンカラーの靴下を合わせるのもおすすめです。スタイリッシュな印象を演出したいなら光沢のあるパープルやネイビー、若々しいコーデにしたいなら淡いピンクなどの柔らかな色を選びましょう。とはいえ、2次会の靴下選びにもマナーがあり、パンツの丈から素足が見える短い丈のソックスや素足は、カジュアルすぎるのも注意しましょう。2次会は新郎新婦のお祝いの場です。主役の2人より目立ったり、羽目を外しすぎたりするのは失礼に当たるので気をつけましょう。
本記事では結婚式で着用する靴下のマナーを解説しました。イスに座ったときやシューズを脱いだときに悪目立ちしないためには、靴下選びも大切なポイントです。記事の中では素材や色、丈など結婚式にふさわしい靴下の特徴を紹介しています。さらに、着用してはいけない靴下や、2次会での靴下選びのコツも記載しました。結婚式に出席する際、スーツやシューズは気にするけれど、意外と靴下までは気にしていない、という方も多いでしょう。ふとしたときに恥ずかしい思いをしないように、靴下選びも気を配ってみてください。