新社会人のキャリアスタートや冠婚葬祭などは人生の大きな節目です。その際、大きな悩みとして立ちはだかるのが「スーツ選び」です。ネイビースーツとネクタイの組み合わせは多くのシーンで対応できるため、スーツ選びで悩む方には強い味方となります。
今回はネイビースーツに合わせるネクタイについて詳しく紹介します。最新のトレンドを理解することで、周囲から一目置かれる存在になるのも夢ではありません。だからこそ、今回解説する知識と情報を活用し、自身に最適なネイビースーツとネクタイの組み合わせを見つけましょう。
ネイビースーツはビジネスシーンで頻繁に見かけるアイテムです。その多様性と汎用性は色彩と形状からくるものですが、最大の魅力は何といってもネクタイとの相性の良さからきています。
無地・ストライプ・ドットといった豊富な種類のネクタイがありますが、そのどれもがネイビースーツと組み合わせることで一段と引き立ちます。理由はネクタイの色や柄がネイビースーツの深い色調とよくマッチし、全体としてのバランスを維持しているからです。このように、ネイビースーツはその多様性と適応性により、ビジネスパーソンのワードローブにおいて不可欠な存在となっています。
なぜ、ネイビースーツは他のスーツと違って各色との相性が良いのでしょうか。ここでは各色との相性の良さ・印象の違い・6種類の色合いでおすすめのシーンなどを詳しく解説します。
ネイビースーツとグレーのネクタイの組み合わせは柔軟で穏やかな雰囲気を演出します。これは、グレーが暖色でも寒色でもない「無彩色」の影響によるものです。その中立的な色合いは他色との相性も良く、ネイビースーツとの組み合わせも抜群です。
なお、ビジネスシーンでは会議や商談といった場面で良好な印象になる効果的なアイテムです。なぜなら、グレーは主張が強すぎず派手すぎない色だからです。このような特徴から、グレーのネクタイは確実性と安定性を求めるビジネスパーソンにとって理想的な選択といえます。しかし一方で、グレーのネクタイを選ぶ際に気をつけるべき点は明るすぎたり、光沢感の強すぎるものを合わせてしまうと結婚式やパーティーシーンの装いに見えてしまう恐れがあるため、注意が必要となります。
この組み合わせはイタリアの伊達男たちに長年にわたり愛され続けている「アズーロ・エ・マローネ」の影響を受けています。アズーロ・エ・マローネとはブルーとブラウンの組み合わせを意味し、厳密にはネイビーとは異なりますが、日本でもその人気は他の色と比べても遜色ありません。
こうした背景もあり、ブラウンのネクタイはネイビースーツとの組み合わせにより、クラシックで紳士的な着こなしを可能にしています。さらに、ブラウンは色調の範囲が広いため、さまざまなスタイルに対応できる点も大きな魅力です。
ネイビー・紺色などの青系のネクタイは清潔感・誠実さ・そして若々しさを象徴しています。これは青色が持つ自然な清涼感と信頼性が、ビジネスシーンでのプロフェッショナルな印象を強調するためです。この組み合わせは「ワントーンコーディネート」(同色系でのコーディネート)と呼ばれ、その完成度の高さから数多くのシーンで適用されています。
イエローのネクタイは親しみやすい雰囲気と上品さを演出するには最適な色と言えます。これはイエローが明るさ・楽しさ・活発さを象徴する色だからです。また、色彩学的にネイビーとイエローは対象色相(補色)の関係にあるため、お互いの色を引き立てる効果があります。
しかし、イエローはその派手さから、敬遠する方もいるかもしれません。そういった場合は、ストライプや柄入りのネクタイにすると派手さを和らげるとともに、洗練された印象に変化します。
レッドは情熱とエネルギーを象徴する色であり、その特性がスーツに個性と力強さを印象づけます。たとえば、重要な会議のプレゼンや新しいプロジェクトの発表時に赤のネクタイを着用するとパワフルさとエネルギーが一目で伝わり、プレゼンがより印象的になるでしょう。
なお、無地のネクタイはその強い色彩が主張し、自身の存在感を際立たせます。一方、ドットなどの柄入りの場合は派手さが少し和らぎ、柔らかく洗練された印象に変化します。
パープルはその豊かな色彩から、高級感や神秘性を連想させます。しかし、パープルは不安や緊張といったマイナスなイメージも持つため、一部の方には避けられる色かもしれません。だからこそ、パープルのネクタイを選ぶと周りと被らない個性的なスタイルの演出が可能になります。
ネイビースーツにはネクタイの色だけでなく柄選びも重要です。それでは、どのような柄がおすすめなのでしょうか。ここでは主な柄を5つ紹介します。
無地のネクタイは色のイメージがダイレクトに伝わるため、印象づけるには最適です。また、柄物のスーツやワイシャツを合わせる場合にもコーディネートがしやすいことも特徴の1つです。一例として、ネイビースーツにブラウンのネクタイを合わせると、重要な会議や商談で相手に存在感をアピールできるのでおすすめです。
以上の理由から、無地のネクタイはシンプルさと自己表現の力強さで、どのようなビジネス環境でも存在感を発揮します。
ストライプのネクタイは種類が豊富で、選択肢の多さが大きな魅力です。ストライプにはイギリス式のレジメンタルタイプとアメリカ式のリバースタイプの2種類が存在します。レジメンタルタイプはストライプが左上から右下に斜めに入っているもので、伝統的で上品な印象です。一方、リバースタイプはストライプが右上から左下に斜めに入っているもので、個性的な印象がイギリス式との違いです。なお、日本では伝統的なイギリス式が一般的ですが、近年ではアメリカ式も人気です。
ドット柄のネクタイは、特徴的なデザインから場面に合わせて適切なネクタイの選択が求められます。なぜなら、柄の大小によってスーツの雰囲気を大きく変えてしまうからです。
ビジネスシーンでは小さめのドット柄が一般的です。その理由は小さなドット柄がフォーマルな印象に見え、ビジネスシーンでも違和感のない装いを演出するためです。逆に大きなドット柄はカジュアルな雰囲気となり、リラックスしたシーンや非公式の場での使用に適しています。
小紋柄のネクタイは不規則に散らされた連続性のある模様が控えめながらも知的で落ち着いた雰囲気を演出します。また、ドット柄と同じで取り入れやすく、あらゆるスーツスタイルに適応可能です。
チェック柄はスポーティでカジュアルな印象で、リラックスした雰囲気を作り出すのに適したデザインです。華やかな場や非公式の場でも重宝されます。タータンチェック・マドラスチェック・千鳥格子など、さまざまな種類の柄があるのも魅力です。
ここでは、シーン別にネイビースーツに合わせるネクタイを紹介します。ビジネスからフォーマルなシーンにいたるまで4つのシーンで解説します。
営業や商談といった外部の方々と接する場合、シンプルなデザインで爽やかな印象に見えるネクタイが推奨されます。ネイビーやブルーといった同色系は誠実さと清潔感を相手に強く印象づけられます。また、ネクタイの柄は無地やレジメンタルなど、派手すぎないものであれば、取引先にも好印象になるでしょう。
日常的なビジネスシーンでは柔軟性と自己表現が重要です。たとえば、ストライプや小紋柄のネクタイは上品さを保つ一方で個性の表現に適しています。また、自分自身のモチベーションやエネルギーを色彩で表現する場合はパープルやレッドがおすすめです。
結婚式や二次会などのフォーマルな場では、シルク素材や明るめの色合いのネクタイが最適です。その理由は華やかさと格式を表現する効果が期待できるためです。
具体的な例をあげると、光沢感のあるシルクのネクタイを着用することで、結婚式や二次会といったフォーマルな場の格式を高めます。このように、その場の雰囲気を重視するフォーマルな場ではシルク素材や明るい色合いのネクタイが最適な選択といえるでしょう。
転職の面接では、真面目さと誠実さを示す必要があります。面接は自分自身を売り込む機会であり、適切なネクタイ選びはその一部です。このような人生の節目のネクタイ選びは深い青色の無地や小紋柄等が適しています。
深い青色は信頼感と安定感を表現し、仕事に対して真剣であることを示すことができます。一方、派手な柄や鮮やかな色彩は印象を落とす可能性もあるため、避けた方が無難でしょう。
本記事ではネイビースーツに合わせるネクタイの選び方を解説しました。記事内ではネクタイの色から柄などを多角的に紹介しました。さらに、シーン別のネクタイ選びについても触れています。今回の記事を活用して、自分自身に適したネクタイを見つけましょう。