夏のスーツの選び方を解説!暑い日にも快適なスーツとは?

24.04.25

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夏のスーツの選び方を解説!暑い日にも快適なスーツとは?

夏の暑い時期の「スーツの着こなし方」について、お悩みではないでしょうか。スーツを着用した際に汗でワイシャツが肌に張りついたり、息苦しかったり、どのようにして着こなせば良いのかわからない方が多いです。

暑い夏の時期には快適に着用できるスーツを選ぶことは大切で、スーツ選びで失敗するとスーツを着用すること自体が嫌になるでしょう。そこで、今回は暑い夏の日にスーツを着用しても快適に過ごすために、夏のスーツの選び方について解説します。

暑い夏でも快適なスーツとは?

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年々、地球温暖化の影響により酷暑となっているため、夏のスーツ選びは重要性が増しています。暑い時期には快適なスーツを選ぶことが大切で、もし何も意識しないで好みのスーツだけで選んでしまうと、生地によっては汗が乾きづらかったり通気性が悪かったりします。

夏に適しているスーツは生地が薄く、暑さを軽減してくれます。それだけではなく、スーツによっては自宅で洗濯できるものもあるため、機能性を重視して選ぶ方もいます。

快適なスーツを選ぶ際は生地選びが重要です。生地が違うと通気性や保温性、はっ水性などがまったく異なるスーツになるため、それぞれの素材の特徴を知っておくのが望ましいです。

夏のスーツの選び方

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夏用のスーツを選ぶ際は機能性だけでなく、生地やカラー、機能も意識して選ぶ必要があります。会社の方針によってはスーツの着こなし方にルールがあるため、会社のルールに従いながら適切なスーツを選びましょう。ここでは、快適に過ごせる夏用のスーツ選びについて紹介します。

春夏用のスーツがおすすめ

どのようなスーツを選ぶべきか迷った場合は「春夏用のスーツ」と書かれているスーツを購入しましょう。素材や機能性が夏仕様のもので作られています。春夏用のスーツを選んでおくと、夏用のスーツ選びで失敗することはありません。そこで、素材や生地の種類、高機能性のある夏用のスーツの選び方を紹介します。

薄くて軽量な夏用の素材、生地を選ぶ

春夏用のスーツを選ぶ際は生地や素材を意識しましょう。春夏用のスーツでも、生地が違うと着心地やフィット感が異なるため、素材や生地の特徴について知っておくことは大切です。代表的な素材の特徴について紹介するので、確認してみてください。

素材の特徴

  • コットン素材
    コットン素材は手触りや吸収性が良く、通年着用できる素材です。コットン生地の衣類は肌触りが良いため、直接着る肌着などで使用されます。ビジネスよりもカジュアルでよく使用されるのがコットン生地の特徴です。
  • リネン素材
    リネン素材は光沢や通気性に優れている素材です。夏場の寝具やワイシャツに使用されることが多いですが、夏用のスーツにも使用されます。リネン素材の夏用のスーツは、独特な光沢とツヤがあるため、おしゃれに着こなしたい方に向いています。
  • サマーウール素材
    サマーウールの素材は夏用のスーツで欠かせない素材の一つです。ウール素材は肌触りが良く、吸水性や保温性、シワの回復性などの特徴があります。ほとんどのスーツでウールが使用されており、中でもサマーウール素材のスーツは夏場でも快適に過ごせるように作られています。スーツ選びの素材で迷った場合は、サマーウール素材のスーツを選ぶと良いでしょう。
  • シアサッカー生地
    シアサッカーも夏用の衣類によく使用されます。シアサッカーは綿で作られることが多く、糸の張り方に強弱をつけて縫い合わせます。糸に強弱をつけて縫い合わせるため、表面は凸凹した手触りで肌と生地との接地面が少なく、通気性が高いです。元々はパジャマなどに使用される生地ですが、スーツにも使用されるためおすすめです。
  • ホップサック生地
    ホップサック生地は春夏シーズンの衣類に使用される生地です。暑い夏に対応するための生地でもあり、通気性の高さが大きな特徴です。通気性だけでなく、耐久性やシワになりにくい特徴もあり、夏用スーツに適した生地ともいえます。
  • トロピカル生地
    トロピカル生地は薄い生地でありながら、張りのある生地です。トロピカルの語源として、英国人が暑い夏でも快適に過ごせるように、トロピカル=酷暑という名前をつけたのが始まりです。型崩れしにくく、安定性もあり、夏用のサマースーツなどに適しています。

通気性の高いアイテムを選ぶ

通気性の高いアイテムを選ぶと、暑い夏場でも快適に過ごせます。たとえば、裏地なしのアンコンジャケットなどがおすすめで、アンコンジャケットは通気性が高く気軽に羽織れるので、スーツとの相性も良いです。
また、背抜きタイプや半裏タイプなども夏場には適しています。背抜きタイプのものは背中や肩の部分以外が省かれているため、暑い夏場でも涼しく過ごせます。半裏タイプのものは背抜きタイプよりも肌との接地面積が少ないため、通気性に優れているのが特徴です。スーツの素材選びも重要ですが、通気性の高いアイテムも意識して選んでください。

夏向けの機能を備えたスーツを選ぶ

ここまで夏向けの素材や通気性の高いアイテムを紹介しました。素材や通気性以外にも「機能性」を重視して選ぶ必要があります。夏向けの機能性の高いスーツは、どのようなメリットがあるのか確認しましょう。

【ウォッシャブル機能】

ウォッシャブル機能のあるスーツを選ぶと、手軽に水洗いができます。スーツをわざわざクリーニングに出す必要がなく、自宅で洗濯できるものもあります。ただし、他の衣類と同じように洗濯するとシワになったり縮んだりする原因になるため、ウォッシャブル対応のスーツの洗い方を確認しましょう。
夏にスーツを着用する際は汗をよくかくため、手軽に洗えるスーツを購入するのが良いでしょう。会社などで毎日着用する方はウォッシャブル対応のスーツを数着持っておくと、ご自身で洗濯できるため、日によって着まわすことが可能です。
ウォッシャブルスーツかどうかは、洗濯可能マークを確認してください。もしも、洗濯可能マークがない場合は自宅で洗濯できないため、クリーニングに出してください。

【抗菌・消臭機能】

抗菌・消臭機能のあるスーツを選ぶと、嫌なニオイを気にしなくて済みます。夏場の暑い時期には汗をかくため、自宅でメンテナンスを行っていても嫌なニオイが取れない場合があります。そこで、抗菌・消臭のスーツを選ぶとニオイを防げます。
抗菌は菌の増殖を防ぎニオイを発生させない点です。消臭は汗のニオイを分解するため、抗菌と消臭にはそれぞれ特徴が異なります。高機能スーツの中には抗菌・消臭両方の機能があるものがあります。抗菌・消臭のスーツはお手入れが簡単で、夏場に適しています。
抗菌・消臭のスーツはニオイが繁殖しづらいからといって、全く手入れをしなくて良いわけではありません。手入れをしないと抗菌対応のものでも菌は繁殖し、嫌なニオイの原因になります。着用した際にはこまめに手入れすることが必要で、手入れのしやすさが抗菌・消臭の特徴の一つです。

【吸水速乾機能】

吸水速乾機能のスーツを選ぶと、汗をかいても吸収しすぐに乾きます。夏場では通気性に加えて吸水速乾性のあるスーツを選ぶ必要があり、吸水速乾性のないスーツはベタつき感が残ります。ベタつき感は不快感につながるため、長時間スーツを着用する方は吸水速乾性の機能があるかを意識すると良いでしょう。
もし、乾きにくいスーツをずっと着用していると体温が奪われ、体温調節が難しいです。夏場の暑い時期を快適に過ごすには、吸水速乾性のある高機能なスーツを選び、暑い夏の時期を乗り越えましょう。

ウォッシャブル対応で吸水速乾性機能があるスーツは洗濯してもすぐに乾きます。ウォッシャブル対応のスーツの中には、洗濯してもなかなか乾かないものもあるため、自宅でよく洗濯したい方はウォッシャブル対応の吸水速乾機能のあるスーツを選びましょう。

【防シワ加工】

防シワ加工のあるスーツを選びましょう。防シワ加工のあるスーツは手入れが簡単で、それほどシワを意識する必要はありません。防シワ加工がないスーツを着用する場合は防シワスプレーで手入れをしたり、きちんと畳んで持ち運んだりする必要があります。なぜスーツがシワになるのかというと、外圧がかけられた際に糸の位置がズレることが原因です。スーツを選ぶ際に素材を意識することでもシワを防ぐことができ、シワになりにくい素材はウールやポリエステルです。

明るめカラーを選ぶ

夏場のスーツ選びでカラーを意識する場合、明るめのカラーのものを選んでください。スーツの一般的な色としてはブラックなどのダークカラー系が多いですが、ダークカラー系のスーツは光を吸収するため、とても暑くなりやすいです。
夏場を快適に過ごすスーツのカラーとしてはブルーやブラウンなどがおすすめです。これらの色を選択すると、さわやかなスタイルに仕上がり涼しく感じます。

夏のスーツで気をつけるべきビジネスマナー

夏場でスーツを着用する際はいくつかビジネスマナーを守る必要があります。そこで、夏のスーツで気をつけるべきビジネスマナーをいくつか紹介します。

基本的にはジャケットを着用する

夏場であっても、基本的にはジャケットを着用しましょう。会社の方針でクールビスやカジュアルスタイルが認められている場合は、ジャケットを着用しなくても問題ないことがあります。しかし、状況によってはジャケットが必要になる場合があるため、着用義務がなくてもジャケットを1着用意すると良いでしょう。
カジュアルスタイルが認められている会社であっても、重要な会議や相手方との取引の際はジャケットを羽織るのがマナーです。ジャケットを持ち運ぶときや折り畳む際はシワにならないように注意してください。

透けない肌着を着用する

夏のスーツを着る際は透けない肌着を着用しましょう。夏場は汗をかくため、肌着の色や素材を意識しないと透けることがあります。夏場のスーツのインナーとしてはワイシャツを着用するのが一般的であり、透けないような白やライトグレー、ベージュなどを選ぶと良いでしょう。

まとめ

今回は夏のスーツの選び方について解説しました。スーツの素材や生地によっては通気性や吸水性、はっ水性が異なるため、それぞれの特徴を知っておくことが大切です。また、機能性にも違いがあるため、ご自身のほしいと思う機能性に応じて夏場のスーツを選ぶと良いでしょう。今回の記事を参考にして夏でも快適に過ごせるスーツを選び、年々暑くなっている夏を乗り切りましょう。

この記事を書いた人
岩倉具博.jpg

2006年に株式会社コナカに入社。2013年からコナカの店長として神奈川県の店舗を中心に7年間勤務。2020年から商品部に配属し、スーツセレクトのワイシャツ、ネクタイ、シューズのディストリビューターを経験し、現在はアクセサリー、シューズ、アンダーのバイヤーを担当。自社ブランドのコンセプトを熟知した上で、トレンドや時流に乗っている商品の情報を収集し、試行錯誤を繰り返しながら商品を企画しています。また、コーディネートした際の全体の連動性が非常に重要となる為、他アイテム担当のバイヤーとは必ず情報交換を行い、ベクトルの方向を常に意識しています。