パターンオーダースーツとは?メリットや作る場合の流れを解説

23.11.24

カテゴリー

スーツ

タグ

パターンオーダースーツとは?メリットや作る場合の流れを解説

パターンオーダースーツは、オーダーメイドスーツの一種です。しかし、具体的にどのようなものなのか、どんなメリットがあるのかを詳しく知る方は多くないでしょう。この記事では、パターンオーダースーツの基本的な特徴からメリット、そして実際にオーダーする際の流れについてわかりやすく解説します。スーツ選びに迷っている方、これからビジネスシーンで活躍する予定の方は、ぜひこの機会にパターンオーダースーツについて学んでみてください。

1.パターンオーダースーツとは?

01.jpg

オーダースーツには「パターンオーダー」「イージーオーダー」「フルオーダー」の3種類が存在し、それぞれ異なる特徴とメリットを持っています。

【オーダースーツの種類】

  • パターンオーダー

既成のサンプルから体型にもっとも近いサイズを選び、一部のサイズ調整(着丈や袖丈など)を行う方法です。費用を抑えつつ、既製品では得られないサイズ感を手に入れられます。上下でサイズが合わない方や、自分のサイズが少ない方におすすめです。ただし、調整できる部分は限られています。

  • イージーオーダー

基本の型紙をもとに、体型に合わせて細かい部分まで調整が可能な方法です。肩の部分など横の補正も行え、オプションも豊富に選べます。ビジネスシーンでスマートな印象を与えたい方におすすめです。

  • フルオーダー

一からスーツを作成する、もっとも自由度が高いオーダー方法です。価格は高くなりますが、完全にオリジナルのスーツを手に入れられます。

2.パターンオーダースーツのメリット

オーダースーツとは、既製品のスーツとは異なり、個々の顧客の体型や好みに合わせて作られるスーツです。パターンオーダースーツは標準化されたパターン(型紙)をもとに、顧客のサイズや要望に合わせてカスタマイズされます。

2-1.好みの生地が選べる

パターンオーダースーツを選ぶ大きなメリットのひとつは、豊富な生地の中から自分の好みに合ったものを選べる点にあります。パターンオーダースーツはスーツを着る人にとって自分だけのオリジナリティーを発揮できるという魅力があります。

2-2.価格を抑えてオーダーができる

オーダースーツは「パターンオーダー」「イージーオーダー」「フルオーダー」という3つの主要な方法があります。これらは製作過程やカスタマイズの自由度だけでなく、価格も異なります。フルオーダースーツは、お客様の体型に合わせて一からパターンを作り、完全にオリジナルのスーツを製作する方法です。これに対して、パターンオーダースーツは既存のパターン(型紙)をもとに、お客様のサイズや好みに合わせて調整を行う方法となります。

この違いから、フルオーダーは高コストとなりがちである一方で、パターンオーダーは比較的リーズナブルな価格でオーダースーツを楽しめます。

2-3.短時間でオーダーができる

パターンオーダーはフルオーダーに比べて時間をかけずにスーツをオーダーできる方法として知られています。フルオーダーが一からデザインを選び、生地やディテールを決定していくのに対して、パターンオーダーは既存のスタイルから選ぶため、選択肢が限られている分スピーディーにオーダーまで進められます。

時間とコストを効率的に使いたい方、初めてオーダースーツを作る方にとって、パターンオーダーは有力な選択肢となるでしょう。オンラインでのオーダーも可能なショップも増えているため、手軽にオーダーを楽しめるのも魅力です。

2-4.仕上がりまでの納期が短い

パターンオーダースーツはパターン(型紙)をもとに作成されるスーツであるため、フルオーダーよりも納期が短いことが多いです。フルオーダーのように個々の体型に合わせた型紙を一から作成する必要がないため、製作時間が大幅に短縮されます。

納期の短さは急な出張やイベントに対応する際に非常に便利であり、スピーディーにオシャレなスーツを手に入れられます。このように、パターンオーダーは時間をかけずに、それでいて自分の体型に合ったスーツを手に入れることができる手軽さが魅力です。

2-5.初心者も気軽に作れる

初心者の方でも気軽にトライできる、それがパターンオーダースーツの魅力です。フルオーダーに比べて選択肢や決定すべきポイントが少ないため、比較的簡単にオーダーができます。

パターンオーダーとは既存のパターン(型紙)から選び、サイズやデザインをカスタマイズしていく方式のオーダースーツを指します。これに対して、フルオーダーは一から型紙を作り、身体にフィットするスーツを作る方法です。パターンオーダーはフルオーダーに比べて選択肢が少なく、シンプルなプロセスでオーダーが可能です。そのため、初心者の方でも取り組みやすく、またコストも抑えられるメリットがあります

3.パターンオーダースーツのデメリット

パターンオーダースーツは多くのビジネスパーソンにとって手軽でリーズナブルな選択肢ですが、いくつかのデメリットも潜んでいます。

パターンオーダーはあらかじめ作られた型紙をもとに、主要部位の一部の長さ(袖丈や着丈、腰回りなど)を調整します。特定の体型にはフィットしやすい一方で、体型にクセがある場合や、特定の部位の補正が必要な場合には、十分な調整ができないというデメリットがあります。たとえば、怒り肩や鳩胸、O脚などの特徴的な体型に対する調整は、パターンオーダーでは難しい場合があります。

また、補正の程度が大きいほど、スーツ全体のバランスが崩れる可能性があります。着丈を大きく変更すると、ポケットの位置が相対的に変わり、デザインのバランスが損なわれることもあるでしょう。

パターンオーダーでは選択肢がシンプルなのが特徴であるぶん、オプションの選択肢が限られているのがデメリットともいえます。ボタンや裏地の変更、チェンジポケットやラペルなどのディテールの変更が少ないため、自分の理想とするデザインに近づけるのが難しいケースも考えられます。

4.パターンオーダースーツの価格相場

一般的に、パターンオーダースーツの価格帯は約3〜5万円とされています。この価格帯は、多くのビジネスパーソンにとって検討しやすい価格といえるでしょう。この価格帯であれば、既製品のスーツと比較しても価格差はあまり感じられないため、自分だけのオリジナルスーツを持つ喜びや、体型にフィットした着心地の良さを手軽に体験できます。

生地の選び方やオプションによっても価格は変動し、生地の種類や質、ボタンの材質やデザインなど、細かな部分で価格が上下する要素が多く存在します。パターンオーダースーツを選ぶ際には、自分の予算に合ったものを選ぶことが大切です。

また、どのようなシーンで着用するのか、どのシーズンに着用するのかも考慮しながら選ぶと良いでしょう。たとえば、ビジネスシーンでの利用を考えるなら、シンプルで合わせやすいデザインやカラーを選ぶと良いかもしれません。

5.パターンオーダースーツを作る場合の流れ

02.jpg

パターンオーダースーツはオーダーメイドの一形態でありながら、手軽さとオリジナリティーを兼ね備えています。パターンオーダースーツを作る流れはどのように進むのでしょうか。ここでは、その基本的なステップをご紹介します。

5-1.生地とスタイルを選ぶ

パターンオーダースーツを作る際は、まず生地とスタイルの選定を行います。あなたの好みや用途に合った生地を選び、スーツの基本的なデザインを決定します。たとえば、ビジネスシーンで使いたいのであれば、シンプルで落ち着いた色合いの生地とクラシックなスタイルを選ぶのが一般的です。

逆にカジュアルなシーンで着用するなら、個性的な生地やデザインを選んでも良いでしょう。このステップでは、自分の好みと用途をしっかりと考慮し、最適な選択をすることが大切です。

5-2.採寸・フィッティングを行う

パターンオーダースーツの場合、基本的なパターンをもとにしているため、そのパターンが個々の体型にどれほどフィットしているかを確認し、適切な調整を行うことは非常に大切です。

採寸では、肩幅、胸囲、ウエスト、ヒップ、袖丈など、身体のサイズを正確に測定します。ここでのポイントは、自然な姿勢を保ち、リラックスすることです。そうすることで実際の動きに近い状態でのサイズを把握し、よりフィットするスーツが仕上がります。

つぎに、採寸したサイズをもとに作られた試作品を着て、フィット感を確認します。単にサイズが合っているかだけでなく、動きやすさもチェックしておきましょう。腕を上げたときやしゃがんだときにもストレスを感じないか、ジャケットの裾が浮かないかなど、動作と共に確認を行います。

採寸とフィッティングの工程を丁寧に行うことで、身体にフィットした、動きやすく、長時間着ていても疲れにくいスーツが仕上がります。パターンオーダーでは、基本パターンからの微調整が可能ですが、その範囲内で最適なフィット感を追求することが大切といえるでしょう。

5-3.オプションの選択をする

パターンオーダースーツにおけるオプションの選択は、スーツの独自色を演出する重要なポイントです。ボタンの種類、ステッチの色、裏地の材質やデザイン、ポケットのスタイルなど、多くの要素をカスタマイズ可能です。

オプション選びは楽しい時間でもありますが、選択肢が多すぎて迷ってしまうことも少なくないでしょう。たとえば、ボタンはクラシックな黒で合わせるか、それとも個性を出すために異素材やカラフルなものを選ぶか、また裏地もシンプルなものから派手なものまでさまざまです。あなた自身のスタイルを理解して、どのオプションが自分の個性や好みに合っているかを見極めることが大切です。

オプション選びには、ある程度ファッションに対する知識も必要になります。たとえば、フォーマルな場では控えめなオプションを、カジュアルな場では個性的なオプションを選ぶなど、シチュエーションに合わせた選択が求められます。店員にアドバイスをもらうか、事前にインターネットなどで基本的な情報を調べておくと良いでしょう。

5-4.商品の完成

パターンオーダースーツの仕上がりは、1か月程度かかることが多いです。この期間に選んだ生地とオプション、そして調整されたサイズに基づいてスーツが丁寧に作られていきます。仕立て上がったスーツはその場で試着を行い、仕上がり具合を確認します。

この時点でスーツが自分の身体にしっくりと合っているか、動きやすさ、見た目の印象などをチェックしてください。もし、微調整が必要な場合はフィードバックをもとに最終的な調整が行われます。

スーツが完成して最終的なフィッティングが終わると、いよいよ受け取りです。多くの場合、店舗での受け取りが一般的ですが、一部のオーダースーツショップでは、お客様のもとへ直接配送するサービスも提供していることがあります。スーツを受け取った後は適切なケアが大切です。クリーニングや保管方法など、スーツのメンテナンスについてもスタッフからアドバイスを受けておくと良いでしょう。

まとめ

パターンオーダースーツは、フルオーダーに比べて手軽にオーダーが可能でありながら、オリジナリティーを持たせられる選択肢として注目されています。パターンオーダースーツの基本的な流れから、価格相場、デメリット、そしてオーダーのプロセスについて詳しく解説しました。

スーツ選びは、自分自身を表現する手段でもあります。パターンオーダーは多くの選択肢から自分好みのスタイルを選び、自分だけの一着が手に入る点が魅力です。この記事が、あなたのスーツ選びの参考となり、最適な一着に出会う手助けとなれば幸いです。

この記事を書いた人
上野さん.jpg

2004年に株式会社コナカに入社。2007年にコナカの店長として6年間勤務。その後茨城地区の複数店舗を統括するエリアマネージャーとして4年間勤務。2016年新規事業である「DIFFERENCE」のバイヤーとして商品本部に配属され、7年目を迎える。現在はレディースとメンズカジュアル関係のバイヤー業務を担当。実際のウェァリング調査を密に行い、市場の流れやお客様のニーズを察知することで次シーズンへの企画や生産に活かしています。また異業種や幅広い年齢層の方々とも積極的に交流する事を大事にしております。バイヤーの仕事は物を作ることも大切ですが、まずは販売スタッフに想いを届ける事が重要と考えています。